ECONOMIC HISTORY / REFERENCE ROOM

経済史の基本用語

言葉を覚えたら、その言葉が働く背景へ。72の語を、対応する章へのリンクとともにまとめました。

インフラ
交通、電力、水など、活動を支える基盤。存在だけでなく、誰が使えるかが重要です。 第15章へ →
ギルド
職人や商人の組織の総称。技能、品質、仕事の参加条件などに関わり、地域・時代で役割が異なります。 第7章へ →
サプライチェーン
原料、部品、製造、輸送、販売のつながり。一つの国や会社の中で完結するとは限りません。 第23章へ →
スタグフレーション
経済の停滞と物価上昇が重なる状況。需要だけの単純な説明では扱いにくい場合があります。 第22章へ →
デフレ
物価水準が継続的に低下すること。収入と借金の実質的な負担との関係を考えます。 第18章へ →
ネットワーク効果
使う人や参加する主体が増えると、サービスの価値や便利さが変わる関係。競争の条件にも影響します。 第24章へ →
プランテーション
市場向けの商品作物を大規模に生産する農園。土地と労働をどう組織したかが重要です。 第10章へ →
二次市場
すでに発行された証券などを保有者同士で売買する場。発行者への新しい資金提供と区別します。 第11章へ →
交易ネットワーク
人、港、都市、組織を通じて取引が連なる仕組み。品と人が常に同じ全経路を移るとは限りません。 第6章へ →
交易条件
輸出する物と輸入する物の価格の関係。輸出量が増えても、輸入できる量が同じように増えるとは限りません。 第15章へ →
交渉力
取引や配分の条件に影響を与える力。相手に代わる選択肢や、法・制度によって変わります。 第7章へ →
付加価値
生産した価値から、途中で使った材料やサービスの価値を差し引いたもの。同じ生産の価値を何度も数えないための考え方です。 第1章へ →
仲介
当事者をつなぎ、品や情報、支払いを調整する仕事。費用を増やすだけでなく、不確実さを減らす働きもあります。 第6章へ →
余剰
その時点の必要を超えて残る生産物。保存、交換、次の生産、徴収などの対象になります。 第2章へ →
価値尺度
違う物の価格を共通の単位で表す働き。比べやすくなっても、価値の評価が一つになるわけではありません。 第4章へ →
信用
将来の支払いや約束を受け入れる関係。信頼の根拠と、失敗した場合の負担を併せて考えます。 第4章へ →
再分配
集めた資源を別の人や目的に配ること。集める方法と配る基準の両方を読む必要があります。 第3章へ →
再分配の拠点
集めた資源を保管し、別の場所や目的に配る場所。集める権限と配る基準に注目します。 第8章へ →
分業
人々が違う仕事を担当し、互いの生産やサービスに依存すること。仕事の専門化と配分の仕組みを併せて考えます。 第2章へ →
分配
所得や資源、時間、権限が誰にどのように渡るかという問題。生産の量とは別に検討します。 第1章へ →
労働条件
賃金、時間、安全、雇用の安定など、働く際の条件。どれか一つが改善しても全体がよくなるとは限りません。 第13章へ →
労働組合
労働者が集団で条件を交渉するための組織。参加の範囲と、時代の法的な位置づけを確認します。 第13章へ →
労役
一定の仕事を提供する負担。貨幣の支払いと違い、働く時間や場所に直接関わります。 第3章へ →
商業化
生産や暮らしが、市場での売買により強く結びつくこと。自給が完全に消えることとは限りません。 第5章へ →
固定相場
通貨の交換の関係を一定の範囲で維持する仕組み。維持する政策と、その負担を確認します。 第20章へ →
国債
政府の借入を表す証券。資金を得る時点と、将来の支払いを分けて考えます。 第17章へ →
国際分業
地域や国が異なる生産や役割を担うこと。自然に決まるだけでなく、制度と支配の歴史にも関わります。 第9章へ →
国際収支
一国と国外の取引を記録する枠組み。何が取引され、どの形で支払われたかを分けて読みます。 第16章へ →
変動相場
通貨の交換の価格が市場などの条件で動く仕組み。国家の政策が全く関わらないという意味ではありません。 第22章へ →
外部性
取引の当事者以外に生じる影響。よい影響も悪い影響もあり、価格に十分反映されない場合があります。 第24章へ →
季節風
季節によって方向などが変わる風。航海の時期と待機、港の滞在に関わりました。 第6章へ →
定住
同じ場所で継続的に暮らすこと。農耕との関係は地域により異なり、常に同時に始まるとは限りません。 第2章へ →
実質
物価の変化を調整して考えること。金額が増えることと、買える量が増えることを区別します。 第1章へ →
工業化
工業の役割が広がり、生産・雇用・地域の関係が変わる過程。国ごとに同じ時期、同じ道筋では進みません。 第12章へ →
強制労働
本人の自由な選択を奪い、脅しや制度によって働かせること。市場での売買があるから自由とは限りません。 第10章へ →
復興
破壊された生活と生産、制度を作り直す過程。以前と全く同じ形に戻すことだけではありません。 第20章へ →
恐慌
金融と生産、雇用などが大きく混乱する危機。株価の下落だけの名称ではありません。 第18章へ →
戦費
戦争を遂行するための支出。税と借入などの支払い方法と、資源の実際の負担を区別します。 第17章へ →
技術移転
技術と知識が別の場所へ伝わり、利用されること。設備だけでなく、技能や組織が関わります。 第14章へ →
持続可能性
生活と生産の条件を将来へ保てるかという問題。環境だけでなく、負担と資源の配分も考えます。 第24章へ →
推計
直接の記録が不十分な部分を、資料と方法から見積もること。観測された記録と同じ確実さで扱いません。 第10章へ →
有効需要
実際の支出として現れる需要。欲しいという気持ちと、支払いを伴う注文を区別します。 第18章へ →
株式
会社の持分を表すもの。売買の価格、権利、会社の収入を区別して考えます。 第11章へ →
植民地
外部の政治的な支配のもとで土地や人、制度が統治される地域。商業関係だけの名称ではありません。 第9章へ →
機械化
機械を使って生産や作業の方法を変えること。働く人が全く不要になることとは限りません。 第12章へ →
民営化
公的な事業などの所有・運営を民間へ移すこと。競争と規制の条件を併せて検討します。 第22章へ →
流動性
必要な支払いや取引に応じられる資金や換金のしやすさ。資産の総額が大きいことと同じではありません。 第23章へ →
為替
通貨同士を交換する際の関係や価格。商品の値段、国際的な支払いに関わります。 第16章へ →
為替手形
離れた場所での支払いなどを約束する証書。制度の具体的な働きは、時代の商慣行と照らして読む必要があります。 第7章へ →
無償労働
賃金が支払われない仕事。家事やケアなども生産と生活を支え、価値がないという意味ではありません。 第13章へ →
物流
生産地と利用する場所を、運搬・保管・荷役などでつなぐ活動。物だけでなく人の仕事を見る必要があります。 第5章へ →
独占権
特定の主体に取引などの権利を限定する制度。利益だけでなく、参加できない人への影響を考えます。 第9章へ →
現物税
穀物などの生産物で負担を納める仕組み。貨幣を得る必要とは異なる条件を作ります。 第3章へ →
生活水準
食、住居、健康、利用できる物やサービスなどの条件。平均所得と同じ一つの数字ではありません。 第21章へ →
生産性
投入した労働や資源に対して、どれだけ生産できるかという関係。利益や生活水準と同じ指標ではありません。 第12章へ →
社会保障
病気、失業、老いなどの危険に、給付やサービスで対応する制度。対象と財源に違いがあります。 第21章へ →
福祉国家
国家が生活の保障に大きな役割を担う仕組みの総称。一つの制度だけを指すわけではありません。 第21章へ →
競争政策
競争を損なう行為や市場の力へ対応する政策。大企業の存在と、具体的な行為の評価を分けます。 第14章へ →
紙幣
紙を使った貨幣。発行者、受領の範囲、交換の条件によって制度の性格が違います。 第5章へ →
統制
生産、価格、移動などに制度で制限や指示を加えること。目的と、実施の影響を分けて考えます。 第19章へ →
規模の経済
生産規模が大きくなることで、一単位当たりの費用が下がる場合の関係。無限に大きくすればよいとは限りません。 第14章へ →
証券化
貸付などの権利をまとめ、証券として扱う仕組み。危険を移すことと、消すことを区別します。 第23章へ →
資料批判
資料の作成者、目的、成立、残り方を検討して読む方法。疑うだけでなく、何を根拠に使えるかを考えます。 第8章へ →
購買力
お金で買える物やサービスの量。金額が同じでも、物価や地域の条件によって変わります。 第4章へ →
軍需
軍事の目的で必要とされる品やサービス。一般の生活の需要とは目的と配分の条件が違います。 第17章へ →
転換
戦時の生産などから別の目的の生産へ組み替えること。設備だけでなく、技能と需要の条件が必要です。 第19章へ →
輸出依存
国外への販売に所得などが強く依存すること。品目の偏りや価格変動の影響を考えます。 第15章へ →
配当
会社が利益などから株主へ分配するもの。必ず支払われる約束とは限りません。 第11章へ →
配給
品を受け取る量や対象を制度で決めて配分する仕組み。お金だけによる購入と異なる条件を作ります。 第19章へ →
金本位制
通貨と金を結びつける制度。交換と運用の条件は時代と国で異なります。 第16章へ →
開発
生活と生産の条件を改善する過程や政策。所得の増加だけで、すべての目的を尽くすわけではありません。 第20章へ →
隊商
人や荷をまとめて移動する集団。輸送、保護、食料、資金の条件が交易を支えます。 第8章へ →