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CHAPTER 07 / 全10章

高額な退去費用が届いたら、項目ごとに確認する

驚く金額でも、その場で結論を出す必要はありません。請求を放置せず、確認できた項目と説明が必要な項目を分けて返答します。

第7章 / 10
この章で覚えておくこと

写真・契約条項・数量と単価・経過年数をそろえ、期限前に書面で問い合わせましょう。

金額が大きいときほど、明細を小さく分ける

高額という理由だけで請求が不当とは決まりません。ただし「原状回復一式」だけでは内容が判断できません。請求書の宛名・物件・契約者・請求者・支払期限を確認し、見積書や精算明細、根拠写真を求めましょう。工事全体の見積額と、借主に請求する負担額も分けます。

見積書・請求書の7つの確認欄

① 箇所と状態
何室のどこか。入居時・退去時の写真、立会い記録と一致しているか。
② 借主負担とする理由
不注意による傷なのか、清掃不足なのか、特約なのか。適用条項はどれか。
③ 工事・作業の内容
部分補修、張替え、交換、清掃のどれか。なぜその方法・範囲が必要か。
④ 面積・数量・単価
何㎡・何枚・何台か。数量×単価と小計は合うか。「一式」の内訳は何か。
⑤ 設置・交換時期と負担割合
借主の入居年数だけで計算されていないか。経過年数の扱いは部材に合っているか。
⑥ 諸費用・税・重複
工賃、廃材処分費、出張費等の理由と計算。前払い清掃費や他項目との重複、税込・税別。
⑦ 敷金との精算
敷金の預り額、控除額、差引返還・追加支払額。既に支払った金額が反映されているか。

ネット上の相場と違うだけで結論を出さず、地域、部材、施工条件をそろえて確認します。請求者に工事業者への原価資料を何でも開示させられると決めつけず、まず自分の負担額を判断できる具体的な説明を求めます。自分で別の修理業者を手配する場合も、先に貸主の承諾を確認します。

納得できない請求には、期限前に返答する

  1. 資料と照合する契約、写真、入居時の記録、立会い書類を並べる。
  2. 疑問点を項目別に書く「居室クロスの面積と交換時期が不明」のように具体的にする。
  3. 説明と回答予定を求める記録が残る方法で送り、送信・受領を保存する。
  4. 支払期限の扱いも相談する確認中の項目、合意できる項目、支払方法を整理する。

落ち着いて内訳を尋ねる文例

下の文例をコピーし、角括弧の部分を自分の事情に置き換えます。特定の費用が不要と断定する文面ではありません。

確認依頼の文例

[物件名・部屋番号]の退去費用について、請求書を受領しました。内容を確認して回答したく、[対象項目]について、①損傷箇所と根拠写真、②借主負担とする契約条項・理由、③施工範囲、数量・単価、④設置・交換時期と経過年数・負担割合の計算、⑤敷金・前払費用との精算内訳をご説明いただけますでしょうか。 当方の[入居時の記録等]では[確認した事実]となっています。現時点では上記項目の負担・金額の妥当性を確認できていません。回答をいただける時期と、確認が済むまでの支払期限の扱いもご相談させてください。根拠を確認のうえ、必要な負担について協議したいと考えています。

話し合いで決まったことは、最後も書面に

対象項目、最終額、敷金からの控除、返金・支払日、追加請求の扱いを確認します。全体を解決する合意なのか、一部だけの合意なのかも明確に。支払・返金記録と精算書を保存します。進まない場合は、次の章の相談先へつなぎましょう。

この章の根拠・公的資料

確認日:2026年9月25日。法律・ガイドライン・契約モデルを区別して参照しています。

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一般的な居住用賃貸住宅の手引きです。個別の負担は契約・特約・物件・事実関係により異なります。判断に迷ったら相談先へ。