世界の宗教史 / 全5巻

第2巻

世界宗教成立編

世界宗教・思想の成立

前2千年紀〜古代末期全5章

ユダヤ教、ヒンドゥー教、仏教、中国の思想、キリスト教。異なる社会で生まれた教えを、それぞれの歴史の中で読む一冊。

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巻頭

宗教には、特定の人物の活動を出発点とするものも、複数の伝統が長く重なって形成されたものもあります。創始者・教典・教義を同じ表に並べるだけでは、この違いが見えません。本巻では、各地域で人びとが直面した問題と、そこから展開した教えを順にたどります。

王国を失った共同体は何を拠り所にしたのか。苦しみや生まれ変わりからの解放はどう考えられたのか。人間関係と政治の秩序は何によって支えられるのか。章ごとの問いは異なります。まず各伝統の文脈を理解し、そのうえで共通点と相違を考えてください。

この巻で学ぶこと

  1. 各宗教・思想の成立を、その地域の政治・社会の背景と結びつける。
  2. 釈迦・イエスらの歴史と、後世の伝記や信仰を区別する。
  3. 教えが共同体や制度として継承される仕組みを理解する。

CONTENTS

この巻の目次

  1. 第1章ユダヤ教の成立 ― 王国・捕囚・共同体
    1. 1.古代イスラエルの信仰から
    2. 2.国家の喪失とバビロン捕囚
    3. 3.第二神殿からラビの学びへ
    4. 4.離散しても続く歴史
  2. 第2章古代インドからヒンドゥー教へ
    1. 1.ヴェーダの伝統とバラモン
    2. 2.輪廻・業・解脱という問い
    3. 3.一人の創始者を持たないヒンドゥー教
    4. 4.同じ社会から生まれた別の道
  3. 第3章仏教の成立 ― 苦と向き合う教え
    1. 1.釈迦の生涯と伝記の成り立ち
    2. 2.四諦・八正道・中道
    3. 3.サンガと在家の支え
    4. 4.アショーカ王と碑文という証拠
  4. 第4章中国の思想と宗教 ― 儒教・道教・仏教
    1. 1.祖先・天・社会の秩序
    2. 2.老荘思想と道教の展開
    3. 3.外来の仏教が中国の言葉になる
    4. 4.三教は別々の箱ではない
  5. 第5章キリスト教の成立とローマ帝国
    1. 1.イエスと復活の信仰
    2. 2.パウロと地中海のネットワーク
    3. 3.迫害から公認へ ― 313年
    4. 4.教義の論争と皇帝の介入
  6. 巻末まとめ