世界の宗教史 / 全5巻

第5巻

近代・現代編

国家・社会と宗教

18〜21世紀全4章

世俗化、近代日本、民族主義と迫害、信教の自由。現代の社会と宗教を歴史の中で読み解く、シリーズ最後の一冊。

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巻頭

近代化が進めば宗教は消えるのでしょうか。国家が宗教組織から独立することと、人びとが信仰を持たなくなることは同じではありません。教育、政治、家族、移動の仕組みが変わる中で、宗教もさまざまな形へ変わってきました。

本巻では、自由の保障と現実の差別の間の隔たりを見ます。日本の神仏分離と戦後の制度、反ユダヤ主義とホロコースト、世界人権宣言、現代の多様な実践をたどります。宗教を対立の原因や平和の源のどちらか一方に固定せず、具体的な歴史と人びとの行為を読むことが最後の課題です。

この巻で学ぶこと

  1. 世俗化と宗教の消滅を同一視せず、制度と実践を分けて考える。
  2. 国家・民族主義・宗教の関係を具体的な歴史から理解する。
  3. 信仰を持つ人も持たない人も含め、自由と共存の問題を考える。

CONTENTS

この巻の目次

  1. 第1章近代化と宗教 ― 自由・国家・世俗化
    1. 1.啓蒙と権威への問い
    2. 2.市民としての権利と信仰
    3. 3.世俗化は宗教の消滅ではない
    4. 4.一つではない政教関係
    5. 5.南アジアでの改革と仏教への改宗
  2. 第2章近代日本の宗教 ― 神仏分離から戦後へ
    1. 1.1868年の神仏分離
    2. 2.国家と神社の関係
    3. 3.既存教団の再編と新しい運動
    4. 4.戦後の信教の自由と政教分離
  3. 第3章20世紀 ― 民族主義・迫害・人権
    1. 1.宗教と民族・国家は一致しない
    2. 2.反ユダヤ主義とホロコースト
    3. 3.国家による宗教への抑圧と動員
    4. 4.1948年の世界人権宣言
    5. 5.公民権運動と宗教間の協力
  4. 第4章現代世界と宗教 ― 歴史を今につなぐ
    1. 1.移動する人びと、変化する共同体
    2. 2.同じ教典でも、社会への向き合い方は異なる
    3. 3.対立だけでも、調和だけでもない
    4. 4.世界史を読むための四つの視点
  5. 巻末まとめ