世界の宗教史 第1巻 / 古代宗教編

巻末まとめ

宗教の誕生と古代文明

宗教の始まりを、一つの年代や一つの原因にまとめることはできません。先史時代の遺物は死者や世界への特別な関わりを示唆しますが、その意味は周辺の資料とあわせて検討する必要があります。宗教を歴史として学ぶための第一歩は、この慎重さにあります。

古代の都市では、神々の祭祀が公共の秩序と結びつきました。神殿や王権は、人びとと神々の関係を表すとともに、物資や労働を組織しました。宗教は人間の内面だけでなく、社会の形を理解する手がかりなのです。

次巻では、王国の危機、都市の発達、人の移動などを背景に、ユダヤ教・インドの諸宗教・中国の思想・キリスト教がどのように形成されたかを読みます。古い伝統は消え去ったのではなく、新たな教えの出発点や対話の相手にもなりました。

本文を振り返る

  1. 第1章宗教とは何か ― 歴史として読む
  2. 第2章先史時代の信仰 ― 遺物から何がわかるか
  3. 第3章古代文明と宗教 ― 都市・王権・秩序
  4. 巻末まとめ

この巻の主な年代

  1. 前4千年紀末頃
    メソポタミアの都市が発達

    都市の守護神と政治が結びつく。