日本史の基本用語集
制度や社会のしくみを読むための基本語です。本文の点線の付いた言葉からも参照できます。
- 史料
- 過去を知るために用いる記録や物。文字、遺物、建築、写真などがあり、作り手、目的、残り方を確かめる。
- 考古資料
- 遺跡や遺物など、発掘や調査を通じて生活を考える資料。出土した場所や他の遺物との関係が重要。
- 水田稲作
- 水を管理する田で稲を栽培すること。土地の整備、用水の維持、農作業の協力、収穫の配分に関わる。
- 環濠集落
- 周囲に溝をめぐらせた集落。防衛や排水などの働きを、立地や遺構から検討する。
- 前方後円墳
- 前方部と円形の後円部を組み合わせた墳墓。形や副葬品、分布が支配者の関係を考える手がかりになる。
- ヤマト王権
- 近畿を中心に、有力な豪族や地域の首長との関係を通じて力を広げた古代の政治的なまとまり。
- 氏姓制度
- 氏族のまとまりと王権から与えられる姓などによって、地位や役割を表した仕組み。後の律令の官職と区別する。
- 律令
- 刑罰などを定める律と、行政などの制度を定める令。法律の原則と実際の運用は区別して学ぶ。
- 班田収授法
- 戸籍などに基づいて口分田を与え、死亡後などに回収する土地の制度。現実の実施には地域や時期の違いがあった。
- 租
- 律令制の税の一つで、田の収穫に関わる米の負担。調・庸などと、納める物や仕組みを分けて考える。
- 調
- 律令制の負担の一つで、地方の産物などを納めるもの。運搬の仕事も人々の生活に関わった。
- 庸
- 律令制で労役の代わりに布などを納める負担。税の種類を、対象と納入先も含めて整理する。
- 受領
- 任地の行政や徴税で実権を持った国司を指す言葉。地方の有力者との関係が支配を支えた。
- 摂関政治
- 藤原氏などが天皇の外戚となり、摂政や関白を通じて政治へ関わった形。皇位継承や婚姻が力の基盤となる。
- 荘園
- 貴族、寺院、地方の有力者などの権利が重なる土地支配の仕組み。所有、耕作、税、管理の権利を分けて読む。
- 不輸・不入の権
- 税の免除や国司の立ち入りに関わる権利。荘園ごとに内容や獲得の過程は異なる。
- 院政
- 退位した天皇が、院の組織や所領、近臣などを通じて政治に関わる形。天皇や摂関家の力とも関係する。
- 御家人
- 鎌倉幕府などで将軍と主従関係を結んだ武士。すべての武士が同じ立場の御家人だったわけではない。
- 御恩
- 将軍が家臣の所領を認めることや新たな所領を与えることなど、主従関係を支える利益や保護。
- 奉公
- 軍役や警備など、主従関係に基づいて家臣が担う仕事。土地と暮らしを維持する負担にも関わる。
- 守護
- 鎌倉時代には軍事・警察の役割を担い、室町時代には地域の政治や経済へ権限を広げた職。時期によって役割が違う。
- 地頭
- 土地の管理や年貢の徴収などに関わった職。荘園領主の権利や農民の生活との間に調整や争いが生じた。
- 執権
- 鎌倉幕府の政治を主導した職。北条氏が就き、将軍との関係や他の役職とともに幕府を動かした。
- 御成敗式目
- 1232年に北条泰時が定めた、武士社会の裁判の基準。全国のすべての法を一度に置き換えたものではない。
- 惣村
- 村の人々が土地や水、年貢、生活の秩序などに共同で関わる中世の組織。村の中にも立場や財産の違いがあった。
- 勘合貿易
- 明との公式な貿易を行う船の確認に勘合を用いた仕組み。外交上の立場と取引の利益が結び付いた。
- 分国法
- 戦国大名などが領国の秩序を整えるために定めた法。軍事だけでなく、土地、裁判、取引などに関わる。
- 石高
- 土地の生産力などを米の量で表す基準。実際の現金収入や利益と同じではない。
- 兵農分離
- 武士と百姓の役割、土地、武器、居住などを区別していく過程。全国で同時に完全な分離が起こったわけではない。
- 幕藩体制
- 幕府の全国的な統治と、大名による各藩の支配が組み合わされた近世の政治の形。
- 参勤交代
- 大名が江戸と領国を交代で往来する制度。将軍との関係、大名の財政、街道と都市の発展に関わる。
- 鎖国
- 近世の対外関係の管理を表す言葉。長崎、対馬、薩摩・琉球、松前などを通じる交流があり、完全な孤立を意味しない。
- 商品作物
- 自分たちで使うだけでなく、市場へ売ることを目的に生産する作物。価格の変動と地域の仕事が結び付く。
- 株仲間
- 商人や職人などの同業者の組織。取引を支える協力と、独占や規制の働きの両方がある。
- 国学
- 古典や言葉、日本の古い文化などを研究する学問。研究者や時期によって関心や主張は異なる。
- 蘭学
- 主にオランダ語の書物などを通じて、西洋の医学や自然科学などを学ぶ動き。翻訳と研究、人の協力を必要とした。
- 不平等条約
- 領事裁判権や関税などで主権を制限する条件を持つ条約。条約ごとに、何の権限が制限されたかを確かめる。
- 主権
- 国家などが内外に対して持つ最高の政治的な権限を表す言葉。誰が持ち、何について行使できるかが問題となる。
- 地租改正
- 土地の所有者と地価などを基礎に、金納の税を整えた明治の改革。政府の収入と農民の負担を変えた。
- 自由民権運動
- 議会や政治参加、権利を求めた運動。地域の結社、士族、有力な農民などが関わり、要求は一様ではなかった。
- 殖産興業
- 政府が産業を育てる政策。工場、交通、通信、技術などの整備が民間の仕事や市場と結び付いた。
- 普通選挙
- 財産や納税などの条件を撤廃して選挙権を広げる制度。日本の1925年の制度では女性は対象外だった。
- 総動員
- 人、労働、資金、物資、情報など、社会の広い範囲を国家の目的へ組み込むこと。生活と権利への影響も見る。
- 国民主権
- 国の政治の最終的な権威を国民に置く考え。選挙、議会、政府、権利の仕組みと合わせて理解する。
- 基本的人権
- 人が人であることに基づいて持つ権利。法律で認めることと生活で実現することは区別して考える。
- 冷戦
- 米ソなどが直接の全面戦争を避けながら、軍事、外交、経済などで対立した状態。地域では実際の戦争が起きた。
- 高度経済成長
- 戦後の日本で生産や所得が急速に増えた時期。技術、市場、労働、政策に支えられ、格差や公害も伴った。
- 公害
- 生産や事業などによる環境の悪化が人の健康や生活へ被害を与える問題。原因、責任、救済の過程を学ぶ。
- バブル経済
- 資産価格の上昇が期待や借入れと結び付き、実際の生産や収益との関係から膨らむ状態。崩壊後の影響も重要。
- グローバル化
- 商品、資金、情報、人々などの移動や関係が国境を越えて広がること。利益と負担が均等になるわけではない。