本の要約 / 健康

新版「空腹」こそ
最強のクスリ

青木 厚 著

食べる内容だけでなく、食べない時間にも目を向ける。16時間断食を軸に、空腹と健康の関係を考える著者の主張をたどります。

5つの論点で読む、健康の本の要約。

要約を読む ↓
『新版「空腹」こそ最強のクスリ』青木厚著の表紙。16時間断食を主題とする本
原著の表紙|アスコム

まず、どんな本?

空腹の時間から、
食生活を考え直す。

生活習慣病を専門とする医師・青木厚が、空腹の時間を設ける食事法を説明する健康書です。2019年の原著をもとに、2024年の新版では研究の紹介や運動の説明が追加されました。主題は、食べない時間を日々の生活にどう組み込むかにあります。

出版社の新版の内容紹介と著者インタビューをもとに、主要な考え方を当図書館の言葉で整理した要約です。原著全文との照合は行っていません。全章・個別事例を網羅するものではなく、原著を読むための入り口です。

5つの論点で読む

食べる内容に加えて、食べる時間を見直す

本書の出発点は、食事の種類やカロリーだけに注目する習慣を見直すことです。著者は、食事や間食が続く生活に、意識して食べない時間を設ける方法を提案します。空腹をただ不快なものとして避けるのではなく、食生活を捉え直す手がかりにするのが、この本の特徴です。

睡眠を含めた、16時間の空腹

中心となる提案は、1日のうち16時間を食べない時間にすること。睡眠もその時間に含めます。残りの8時間に食事をまとめることで、複雑な計算よりも時間の区切りを重視する方法です。これは著者が示す食事法の要約であり、すべての人に同じ時間設定を勧めるものではありません。

オートファジーを、空腹の意味として捉える

著者が食べない時間を重視する背景にあるのが、細胞内の成分を分解して再利用するオートファジーへの着目です。本書はこの仕組みを通して、空腹と体のメンテナンスを結びつけて説明します。体重を減らす話だけでなく、食事の間隔が体内の働きとどう関係するかを考える一冊として読むと、主題をつかみやすくなります。

生活に合わせて、続けられる時間を考える

著者インタビューでは、理想的な食事時間と、仕事のある日々で続けられる時間を分けて考えています。昼の12時から夜の20時までに食事をとる例も挙げ、生活に無理なく組み込める設定を重視します。数字だけを守ることより、生活リズムとの折り合いを考える姿勢が読み取れます。

新版では、筋力を保つ視点も加わる

添付の表紙は、2024年刊行の新版です。出版社によると、美容効果やメタボリックスイッチに関する情報に加え、筋力を落とさないために自宅で行う体操も収録しています。食べない時間だけを見るのではなく、体を動かすことも合わせて扱っている点が、新版を読む際のポイントです。

読後のメモ

覚えておきたい、3つのこと。

  • 本書は、食べない時間に注目して食生活を捉え直す本。
  • 睡眠を含めた16時間の空腹が、著者の提案の中心。
  • 新版では、食事時間に加え、筋力を保つための運動も扱う。

読書を支える補足

健康の本として読むときに

ここからは原著の要約に加えた、当図書館の補足です。表紙や出版社紹介の強い表現は、本書の主張として受け止めてください。16時間の断食で誰もが若返る、特定の病気が治る、と確定した意味ではありません。細胞の仕組みと、人での病気予防・治療の効果は、分けて考える必要があります。

NIHは断食の効果について未解明の点があること、食べる内容にも注意が必要なことを説明しています。持病がある方、妊娠・授乳中の方、成長期の方、食事と一緒に飲む薬がある方などは、実践前に医療者へ相談してください。

とくに糖尿病の治療中は低血糖などのリスクがあります。処方薬を自分の判断で減らしたり、中止したりしないでください。本ページは本の紹介であり、個別の食事指導や治療方針を示すものではありません。

続きを読むなら

原著で、考え方を確かめる。

書名
新版「空腹」こそ最強のクスリ
著者
青木 厚
出版社
アスコム
発売日
2024年3月28日
ISBN
9784776213468

添付の表紙写真を、本書の書名・著者・版を確認する資料として使用しています。表紙画像を含む原著の著作権は権利者に帰属します。

原著・参考情報

  1. アスコム|新版の内容紹介・書誌情報
  2. 国立国会図書館|新版の書誌情報
  3. 東洋経済オンライン(Web LEON提供)|青木厚へのインタビュー
  4. NIH News in Health|To Fast or Not to Fast(医学的な補足)
  5. NIDDK|Fasting Safely with Diabetes(医学的な補足)

要約・編集:SilkCode Library
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