本の要約 心理学

嫌われる勇気自己啓発の源流「アドラー」の教え

岸見一郎・古賀史健 著

人の評価が気になるとき、自分で選べることから考えてみる。

6つの論点から読む、アドラー心理学への入り口。

要約を読む
『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』の表紙

まず、どんな本?

自分で選ぶことと、
人とともに生きること。

アドラー心理学を、哲人と青年の対話を通して紹介する一冊。人の評価に合わせて生きる息苦しさを出発点に、自分で選ぶこと、他者と協力することを考えます。ここでは六つの論点を入り口として整理しました。納得できる部分と引っかかる部分を見つけながら、原著の問いかけに触れてみてください。

出版社の書籍紹介・公開抜粋・著者の解説をもとに、主要な論点を整理しています。

題名でいう「勇気」とは

著者が題名で伝えようとしているのは、反感を買うこと自体を目指さず、好かれるかどうかへの不安に選択を委ねない姿勢です。自分にとって大切な目的を確かめ、必要だと考えた行動を引き受ける勇気として読むと、題名の意味がつかめます。

押さえておきたい6つの論点

行動の目的に目を向ける

本書の目的論は、現在の行動を過去の出来事だけで説明せず、その行動によって何を実現しようとしているのかを問う考え方です。変わりたいと思ったとき、いま選んでいる行動を見直す余地に注目します。

読み方のヒント

読むときは、行動の意味を考え直す哲学的な視点として受け止められます。つらい経験や心の症状を本人の意思だけで説明する医学的根拠にはなりません。まず、避けている小さな行動と、そこで守りたいものを書き出すのも一つの読み方です。

評価を生き方の条件にしない

本書は、他者に認められることを行動の前提にすると、自分の選択が相手の期待に左右されると論じます。承認欲求を問い直すのは、自分が大切だと思う行動を、評価の有無だけで決めないためです。

読み方のヒント

身近な読み方として、最近の選択を一つ取り上げ、何を大切にして決めたのかを考えてみましょう。感想や助言を聞きながらも、最終的に自分が引き受けたい選択を確かめる。その手がかりとして読むと、題名の強さに隠れた問いが見えてきます。

自分と相手の課題を分ける

課題の分離は、その選択の結果を誰が引き受けるのかという観点から、自分と相手の領域を整理する考え方です。本書は、自分にできることへ力を向け、相手の判断まで思いどおりに動かそうとする関わりを問い直します。

読み方のヒント

著者は後年の対談でも、分けることを協力への出発点と説明しています。自分の希望を伝えること、相手が決めること、相談して一緒に進めることを分けて考えると、関係を続けながら何を話し合えばよいかを整理する入口になります。

人との優劣から少し離れる

本書は、対人関係を勝ち負けで捉える見方に疑問を投げかけます。人との比較で感じる劣等感を、そのまま自分全体の価値と結びつけず、何を目指して成長したいのかを考える方向へ読者を誘います。

読み方のヒント

たとえば、誰かの成果を見て落ち込んだとき、順位を考える前に自分が身につけたいことを一つ選ぶ。これは本書の具体例の再現ではなく、論点を日常へ引き寄せる読み方です。比較が自分の行動をどう変えているかが、振り返りの手がかりになります。

つながりの中で自分の居場所を考える

本書で対人関係の目標とされる共同体感覚は、自分も他者とつながる一員だと捉える視点です。自分を中心に周囲を動かそうとする姿勢を離れ、仲間と協力して生きることへ関心を広げていきます。

つながりを考える三つの言葉

自己受容
得意な面だけでなく、苦手な面も含めて今の自分を認めること。できない点から目をそらさず、そこからどう進むかを考えます。
他者信頼
他者を敵とみなす見方を離れ、仲間として関わろうとする姿勢。著者は、他者に貢献したいと思える関係の土台として説明しています。
他者貢献
他者に役立つ関わりを通して、自分も役に立てると感じること。著者は、この三つを互いに結びついたものとして捉えています。

読み方のヒント

著者の解説では、自分の希望を押し通すことにも、一方的に自分だけが我慢することにも偏らない協力が重視されます。日常に引き寄せるなら、相手の事情を聞き、自分にできることを相談する場面を思い浮かべると、この概念を考えやすくなります。

今日の行動に意味を見つける

本書の哲人は、過去への後悔や未来の完成像に心を奪われるより、現在の時間を丁寧に生きることを重視します。人生の価値を遠い目標の達成だけに預けず、目の前の営みをどう引き受けるかを考える論点です。

読み方のヒント

読後に何か試すなら、今日できる小さな行動を一つ選び、その時間に注意を向けてみる。これは要約からの提案です。原著では、この現在へのまなざしが他者との関わりにどうつながるのかを、青年の疑問とともにたどることができます。

読後のメモ

持ち帰りたい、3つのこと。

  • 人の評価と、自分が大切にしたいことを分けて考える。
  • 自分にできることを確かめ、相手とは相談して協力する。
  • 気になった論点を一つ選び、原著の対話で考えを深める。

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原著の対話へ。

書名
嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え
著者
岸見一郎・古賀史健
出版社
ダイヤモンド社
発売日
2013年12月12日
ISBN
9784478025819

本ページは、出版社の書籍紹介・公開抜粋・著者対談をもとに、主要な論点を整理したSilkCode Libraryの独自要約です。原著全文との照合は行っていません。日常での考え方の例は当サイトの補助説明です。原著の全章・対話の展開を網羅するものではなく、読書の入り口としてご利用ください。

参考にした公式情報

  1. ダイヤモンド社:公式書籍情報・内容紹介
  2. 出版書誌データベース:書誌情報・発売日
  3. ダイヤモンド・オンライン:著者対談「目的論」
  4. ダイヤモンド・オンライン:本書公開抜粋「承認欲求」
  5. ダイヤモンド・オンライン:著者対談「課題の分離」
  6. ダイヤモンド・オンライン:著者解説「共同体感覚」
  7. ダイヤモンド・オンライン:刊行10周年著者対談
  8. ダイヤモンド・オンライン:著者対談「題名に込めた意味」
  9. ダイヤモンド・オンライン:岸見一郎対談「自己受容」
  10. ダイヤモンド・オンライン:岸見一郎対談「自己受容・他者信頼・他者貢献」

要約・編集:SilkCode Library
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