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簿記2級 完全攻略テキスト

商業簿記+工業簿記の全範囲を、仕訳例・図解・要点でやさしく徹底解説。独学合格をサポートする無料テキストです。

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商+工
商業+工業簿記
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株式会社の資本
株式の発行・剰余金の配当と処分・合併とのれん・自己株式
🏢 株式の発行と増資

株式会社は株式を発行して資金を集める。払込まれた金額は原則として全額を資本金とするが、会社法の容認規定により払込金額の2分の1までは資本金とせず資本準備金(株式払込剰余金)とすることができる。

例:株式200株を1株1,000円で発行し当座預金とした(全額資本金)
借方(Dr)貸方(Cr)
当座預金 200,000 / 資本金 200,000
例:同上で会社法が認める最低額を資本金とした場合
借方(Dr)貸方(Cr)
当座預金 200,000 / 資本金 100,000 / 資本準備金 100,000

→ 払込額200,000円の2分の1(100,000円)を資本準備金とできる

✅ 資本金の原則と容認
原則:払込金額の全額を資本金。
容認:2分の1までを資本準備金にできる(=資本金は最低でも2分の1)。

株式申込証拠金と創立費・開業費・株式交付費

募集株式では、申込証拠金を別段預金で管理し、払込期日に資本金等へ振り替える。会社設立までの費用は創立費、設立後〜開業までは開業費、増資の新株発行費用は株式交付費で処理する(いずれも原則費用処理、繰延資産計上も可)。

「資本金にしなかった残りは資本準備金」。利益準備金ではない点に注意!
💰 剰余金の配当と処分

株主総会の決議で繰越利益剰余金などを財源に配当する。配当決議時はまだ支払っていないので未払配当金(負債)を計上する。

例:繰越利益剰余金から配当500,000円・利益準備金50,000円を決議
借方(Dr)貸方(Cr)
繰越利益剰余金 550,000 / 未払配当金 500,000 / 利益準備金 50,000
⚠️ 準備金の積立て(10分の1ルール)
配当時は、資本準備金+利益準備金の合計が資本金の4分の1に達するまで、配当額の10分の1を準備金として積み立てる。利益を財源とする配当なら利益準備金、資本剰余金を財源とするなら資本準備金を積む。

任意積立金

株主総会決議により、繰越利益剰余金から別途積立金・新築積立金などの任意積立金を積み立てる。目的達成時(新築完了など)には取り崩して繰越利益剰余金に戻す。

区分分類
法定準備金資本準備金 / 利益準備金会社法で積立て強制
任意積立金別途積立金 / 新築積立金株主総会の任意
繰越利益剰余金未処分の利益その他利益剰余金
🤝 合併・のれん・自己株式

吸収合併では存続会社が消滅会社の資産・負債を受け入れる。パーチェス法により受入資産・負債は時価で評価する。

✅ のれんの計算
取得原価(交付株式の時価等)>受入純資産(時価) の差額 = のれん(無形固定資産)
逆に取得原価<受入純資産なら 負ののれん発生益(特別利益)
のれん = 取得原価 − 受け入れた純資産(時価評価後)

のれんは20年以内に定額法などで規則的に償却し、のれん償却は販売費及び一般管理費に計上する。

自己株式

自社の株式を取得したものが自己株式。純資産の部で株主資本の控除項目(マイナス)として表示する。取得時の手数料は取得原価に含めず支払手数料とする。処分時の差額はその他資本剰余金で調整する。

のれんは無形固定資産/自己株式は株主資本のマイナス。表示区分を混同しない!
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商品売買・債権・現金預金
売上原価対立法・クレジット・銀行勘定調整表・手形と電子記録・貸倒引当金
🛒 売上原価対立法・クレジット売掛金

2級では売上原価対立法(販売のつど法)を学ぶ。仕入時に商品(資産)を増やし、販売のつど売価で売上を計上すると同時に、原価分を売上原価へ振り替える。

例①:商品100,000円を掛けで仕入れた
借方(Dr)貸方(Cr)
商品 100,000 / 買掛金 100,000
例②:原価60,000円の商品を90,000円で掛け販売
借方(Dr)貸方(Cr)
売掛金 90,000 / 売上原価 60,000 / 売上 90,000 / 商品 60,000

→ 売上(売価)と売上原価(原価)を同時に計上。決算の「しくりくりし」は不要

クレジット売掛金

クレジット払いの販売では、代金の請求先が信販会社になるためクレジット売掛金で処理する。信販会社への手数料は支払手数料とする。

例:110,000円をクレジット販売(手数料4%=4,400円)
借方(Dr)貸方(Cr)
クレジット売掛金 105,600 / 支払手数料 4,400 / 売上 110,000
🏦 銀行勘定調整表

当社の当座預金勘定残高と銀行の残高証明書残高が一致しない原因を整理する表。修正が当社側か銀行側かを見極めるのがポイント。

調整項目内容修正する側
時間外預入夜間金庫等で銀行が未記帳銀行側(修正仕訳不要)
未取立小切手取立依頼したが銀行が未取立銀行側
未取付小切手振り出したが銀行で未引落銀行側
連絡未通知入金/引落の連絡が未達当社側(修正仕訳)
未渡小切手作成したが未交付当社側(当座を戻す)
誤記入記帳ミス誤った側
✅ 判定のコツ
当社がまだ知らない/間違えたものだけ当社側で修正仕訳。銀行側の未処理(時間外・未取付・未取立)は当社の帳簿は動かさない
例:未渡小切手(買掛金支払用)3,000円が判明
借方(Dr)貸方(Cr)
当座預金 3,000 / 買掛金 3,000
📝 手形・電子記録債権

受取手形は満期前に裏書譲渡(他人へ渡す)や割引(銀行で換金)ができる。割引時の割引料は手形売却損で処理する。不渡りとなれば不渡手形へ振り替える。

例:受取手形100,000円を割引き、割引料2,000円を差引かれ当座入金
借方(Dr)貸方(Cr)
当座預金 98,000 / 手形売却損 2,000 / 受取手形 100,000

電子記録債権・債務

電子記録債権は電子債権記録機関の発生記録で効力が生じる。売掛金を電子記録債権に、買掛金を電子記録債務に振り替える。手形と違い分割譲渡も可能。

例:売掛金80,000円について電子記録債権の発生記録
借方(Dr)貸方(Cr)
電子記録債権 80,000 / 売掛金 80,000
🛡️ 貸倒引当金(差額補充法)

売上債権に対し、差額補充法で貸倒引当金を設定する。当期末の見積額 − 期末残高 を繰り入れる。

繰入額 = (債権期末残高 × 貸倒実績率)− 貸倒引当金残高
例:売掛金500,000円に2%を設定、引当金残高4,000円
借方(Dr)貸方(Cr)
貸倒引当金繰入 6,000 / 貸倒引当金 6,000

→ 500,000×2%=10,000、10,000−4,000=6,000を補充

⚠️ 営業債権と営業外債権
売掛金など営業債権の繰入は販売費及び一般管理費、貸付金など営業外債権の繰入は営業外費用に区分する。

当期に発生した債権が当期に貸し倒れた場合は、引当対象外なので全額貸倒損失。過年度に貸倒処理した債権を回収したら償却債権取立益

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有価証券
4つの保有目的別分類・時価評価・償却原価法・端数利息
📊 保有目的による4分類

有価証券は保有目的で4つに分類し、評価方法が異なる。

分類評価評価差額の扱い表示
売買目的有価証券時価当期の損益(有価証券評価損益)流動資産
満期保有目的債券取得原価/償却原価(原則評価替えなし)投資有価証券
子会社・関連会社株式取得原価評価替えなし投資有価証券(関係会社株式)
その他有価証券時価純資産(評価差額金)投資有価証券
✅ 差額の行き先が最重要
売買目的は損益(P/L)、その他有価証券は純資産(B/S)に評価差額。ここが2級頻出。
💹 売買目的有価証券とその他有価証券

売買目的は決算で時価評価し、差額を有価証券評価損益(営業外)とする。

例:売買目的(帳簿100,000円)の時価が108,000円
借方(Dr)貸方(Cr)
売買目的有価証券 8,000 / 有価証券評価益 8,000

その他有価証券(全部純資産直入法)

時価評価するが、差額は損益にせずその他有価証券評価差額金(純資産)とする。税効果を考慮し、翌期首に洗替え(再振替)を行う。

例:その他有価証券(帳簿200,000円)の時価220,000円(税効果無視)
借方(Dr)貸方(Cr)
その他有価証券 20,000 / その他有価証券評価差額金 20,000
🧮 満期保有目的債券・償却原価法・端数利息

満期保有目的の債券は原則取得原価。ただし取得差額が金利調整差額のときは償却原価法を適用し、差額を満期まで毎期有価証券利息に加減する(2級は定額法中心)。

当期償却額 = (額面 − 取得価額)÷ 償還までの年数
例:額面100,000円を96,000円で取得、5年満期。当期償却(定額法)
借方(Dr)貸方(Cr)
満期保有目的債券 800 / 有価証券利息 800

→ (100,000−96,000)÷5年=800を利息に加算し帳簿価額を増やす

端数利息

利付債券を利払日以外に売買すると、前回利払日の翌日から売買日までの端数利息を授受する。取得原価には含めず有価証券利息で処理する。

その他有価証券の差額 → 純資産。売買目的の差額 → 損益。混同注意!
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固定資産・リース
割賦購入・圧縮記帳・除却と買換え・リース取引・ソフトウェア
🏭 固定資産の取得・割賦・圧縮記帳

割賦(分割払い)購入では、支払総額と現金購入価額の差額が利息相当額。取得原価に含めず前払利息等で区別する。建設中の支払は建設仮勘定(減価償却しない)。

圧縮記帳(国庫補助金)

補助金受取時は国庫補助金受贈益。直接減額方式では固定資産圧縮損を計上して取得原価を補助金分だけ減額する(=以後の減価償却費が小さくなり、課税が繰り延べられる)。

例:補助金300,000円で機械1,000,000円を取得後、圧縮記帳(直接減額)
借方(Dr)貸方(Cr)
固定資産圧縮損 300,000 / 機械 300,000
🔧 除却・廃棄・買換え

除却:使用をやめ処分。処分価値は貯蔵品で計上し、残りを固定資産除却損廃棄:処分価値なしで帳簿価額全額が廃棄損

例:帳簿価額120,000円の備品を除却、処分価値20,000円
借方(Dr)貸方(Cr)
貯蔵品 20,000 / 固定資産除却損 100,000 / 備品 120,000

買換え

旧資産を下取りに出し新資産を購入。まず旧資産の下取価額と帳簿価額の差で固定資産売却損益を認識し、下取価額を新資産の代金に充当する。

📄 リース取引・ソフトウェア

リースはファイナンス・リース(実質的な売買=解約不能・フルペイアウト)とオペレーティング・リース(賃貸借)に分類。

処理資産・負債費用
ファイナンス・リースリース資産・リース債務を計上減価償却+(利子抜き法は)支払利息
オペレーティング・リース計上しない支払リース料のみ
✅ 利子込み法と利子抜き法
利子込み法:リース料総額で資産・負債を計上(利息を区分しない)。
利子抜き法:見積現金購入価額で計上し、支払時に元本と支払利息を区分。
例:ファイナンス・リース契約(見積現金購入価額500,000円・利子抜き法)
借方(Dr)貸方(Cr)
リース資産 500,000 / リース債務 500,000

ソフトウェア・研究開発費

自社利用ソフトで将来の収益獲得・費用削減が確実ならソフトウェア(無形固定資産)に計上し、利用可能期間(原則5年以内)にわたり定額法・残存ゼロ・直接法で償却する。研究開発費は発生時に費用処理(繰延資産不可)。

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引当金・税効果・外貨建
各種引当金・税効果会計・消費税と法人税・外貨建取引
🧰 各種引当金

引当金は①将来の費用・損失 ②当期以前の事象に起因 ③発生可能性が高い ④金額を合理的に見積れるの4要件を満たすときに計上する。

引当金内容費用計上区分
退職給付引当金将来の退職給付の当期負担分退職給付費用(販管費)
修繕引当金将来の修繕に備える修繕引当金繰入
賞与引当金翌期賞与の当期負担分賞与引当金繰入
商品保証引当金無償保証の見積商品保証引当金繰入
例:退職給付の当期負担分500,000円を計上
借方(Dr)貸方(Cr)
退職給付費用 500,000 / 退職給付引当金 500,000
⚖️ 税効果会計

会計上の利益と税務上の課税所得の一時差異を調整し、税金費用を適切に期間配分する。永久差異(交際費の損金不算入など)は対象外

✅ 一時差異と繰延税金
将来減算一時差異(引当金・減価償却の損金不算入超過など)→ 繰延税金資産
将来加算一時差異繰延税金負債。相手勘定は法人税等調整額
繰延税金資産・負債 = 一時差異 × 法定実効税率
例:貸倒引当金繰入超過40,000円(実効税率30%)
借方(Dr)貸方(Cr)
繰延税金資産 12,000 / 法人税等調整額 12,000

→ 40,000×30%=12,000。将来減算一時差異なので繰延税金資産

🧾 消費税・法人税・外貨建取引

税抜方式:支払った消費税は仮払消費税、受け取った消費税は仮受消費税。決算で相殺し、仮受>仮払なら差額を未払消費税とする。

例:決算、仮受消費税80,000・仮払消費税50,000を精算
借方(Dr)貸方(Cr)
仮受消費税 80,000 / 仮払消費税 50,000 / 未払消費税 30,000

法人税等の中間納付は仮払法人税等、決算で確定額から差し引いた残りを未払法人税等とする。

外貨建取引

外貨建取引は取引発生時の為替相場で換算。外貨建ての売掛金・買掛金など貨幣性項目は決算時の為替相場で換算替えし、差額を為替差損益とする。前払金・前受金など非貨幣性項目は換算替えしない。

将来「減らせる」税金 → 繰延税金資産。前払金・前受金は決算で換算替えしない
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決算・本支店会計
損益計算書の区分・商品の期末評価・製造業会計・本支店会計
📈 損益計算書の5つの利益

報告式の損益計算書は段階的に5つの利益を計算する。

利益計算
売上総利益売上高 − 売上原価
営業利益売上総利益 − 販売費及び一般管理費
経常利益営業利益 + 営業外収益 − 営業外費用
税引前当期純利益経常利益 + 特別利益 − 特別損失
当期純利益税引前当期純利益 − 法人税等 ± 法人税等調整額
⚠️ 区分に注意
受取利息・支払利息・有価証券利息 → 営業外。固定資産売却損益・災害損失 → 特別損益
📦 商品の期末評価

期末商品は棚卸減耗損(数量不足)と商品評価損(収益性低下)を認識する。

棚卸減耗損 = (帳簿数量 − 実地数量)× 原価
商品評価損 = (原価 − 正味売却価額)× 実地数量
✅ 表示区分
商品評価損は原則売上原価の内訳。棚卸減耗損は原価性があれば売上原価・販管費、なければ営業外・特別損失。
🏬 製造業・本支店会計

製造業では原価計算の結果を用い、売上原価は当期製品製造原価から計算する。

売上原価 = 期首製品 + 当期製品製造原価 − 期末製品

本支店会計

本店・支店の内部取引は照合勘定で記録する。本店には支店勘定、支店には本店勘定を設け、両者は貸借逆・同額で一致する。合併財務諸表では本店・支店勘定や未実現の内部利益を相殺消去する。

例:本店が支店へ現金100,000円を送付(本店側)
借方(Dr)貸方(Cr)
支店 100,000 / 現金 100,000
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連結会計
連結の範囲・資本連結とのれん・非支配株主持分・成果連結
🌐 連結の範囲と資本連結

親会社は原則すべての子会社を連結する(支配力基準:議決権の過半数所有など)。連結財務諸表は企業集団を単一の組織体とみなして作る。

✅ 資本連結(支配獲得日)
親会社の子会社株式(投資)と子会社の資本を相殺消去。子会社の資産・負債は時価評価(全面時価評価法)。投資>持分の差額はのれん、子会社資本の親会社以外の部分は非支配株主持分(純資産)
のれん = 子会社株式の取得原価 − 親会社持分(時価評価後純資産 × 持分比率)
🔗 成果連結・未実現利益

連結会社間の内部取引を消去する。

項目処理
内部債権債務(売掛金⇄買掛金等)相殺消去
内部取引高(売上⇄仕入)相殺消去
子会社→親会社の配当受取配当金を消去
期末在庫の未実現利益消去して繰延べ
⚠️ 未実現利益の負担
ダウンストリーム(親→子):全額消去し親会社が負担。
アップストリーム(子→親):親会社持分と非支配株主持分に按分負担。

子会社の当期純利益は持分比率で按分し、非支配株主帰属分を非支配株主持分に加える。連結損益計算書では当期純利益を親会社株主帰属分と非支配株主帰属分に区分表示する。

のれん償却は全額親会社負担(非支配株主に按分しない)!
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工業簿記の基礎・費目別計算
原価の分類・材料費/労務費/経費・勘定連絡・製造間接費の配賦
🏗️ 原価の分類と勘定連絡

製造原価は形態別に材料費・労務費・経費、製品との関係で製造直接費・製造間接費に分類する。

✅ 勘定の流れ(コスト・フロー)
直接費(直接材料費・直接労務費・直接経費)→ 仕掛品へ直課。
間接費 → 製造間接費に集計 → 配賦して仕掛品へ。
完成 → 製品 → 販売 → 売上原価
総原価 = 製造原価(材料費+労務費+経費) + 販売費及び一般管理費
例:材料500,000円消費(直接400,000・間接100,000)
借方(Dr)貸方(Cr)
仕掛品 400,000 / 製造間接費 100,000 / 材料 500,000
🧱 材料費・労務費・経費

材料費:消費量×消費単価(先入先出法・平均法)。素材費・買入部品費は直接、工場消耗品費は間接。予定単価を使うと材料消費価格差異が出る。

労務費:直接工の直接作業時間×消費賃率が直接労務費。手待時間・間接作業時間や間接工賃金は間接労務費。予定賃率で賃率差異

経費:外注加工賃・特許権使用料は直接経費。減価償却費・電力料などは間接経費。支払・月割・測定・発生経費に分類できる。

📐 製造間接費の配賦

製造間接費は特定製品に直課できないので配賦する。実務では予定配賦で計算を迅速化する。

予定配賦額 = 予定配賦率 × 実際操業度(配賦基準)
⚠️ 配賦差異の分析
予定配賦額と実際発生額の差=製造間接費配賦差異予算差異(予算許容額−実際発生額)と操業度差異((実際−基準操業度)×固定費率)に分ける。
例:製造間接費300,000円を仕掛品へ予定配賦
借方(Dr)貸方(Cr)
仕掛品 300,000 / 製造間接費 300,000
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個別・部門別原価計算
個別原価計算・仕損・部門別計算・補助部門費の配賦
🧾 個別原価計算

受注生産に適した方法。製造指図書ごとに原価を集計する。月末に未完成の指図書原価が月末仕掛品、完成分は製品へ振り替える。

直接材料費は材料出庫票、直接労務費は作業時間報告書で各指図書へ直課。製造間接費は配賦率で配賦する。

✅ 仕損の処理
補修可能 → 補修指図書の原価を仕損費。正常仕損費は関係する指図書の原価に算入。仕損品に評価額があれば仕損費から控除
🏢 部門別原価計算

製造間接費をより正確に配賦するため、原価を部門別に集計する。製造部門(切削・組立など)と補助部門(動力・修繕・工場事務)に分ける。

手続内容
第1次集計部門個別費を直課+部門共通費を配賦 → 各部門費
第2次集計補助部門費を製造部門へ配賦
製造部門費の配賦部門別配賦率で各製品(指図書)へ
✅ 補助部門費の配賦方法
直接配賦法:補助部門間の授受を無視し製造部門にのみ配賦。
相互配賦法:補助部門間の授受も考慮。
階梯式配賦法:優先順位をつけ一方向に配賦。
部門別に計算すると、工場全体で1つの配賦率を使うより正確な製品原価になる!
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総合原価計算
単純・工程別・組別・等級別・仕損減損の処理
🔄 総合原価計算の基本

同種製品を大量生産する場合の方法。一定期間の製造費用を完成品と月末仕掛品に按分する。

✅ 材料費と加工費を分けて按分
始点投入の直接材料費数量比で按分。加工費完成品換算量(数量×加工進捗度)で按分。
完成品換算量 = 数量 × 加工進捗度
評価方法考え方
平均法月初+当月を合算し平均単価で按分
先入先出法月初仕掛品を先に完成、月末は当月投入分から計算
🏭 工程別・組別・等級別

工程別:前工程の完成品原価を前工程費として次工程へ引き継ぐ(累加法)。前工程費は次工程の始点投入と同様に扱う。

組別:異種製品を組別に区分。組直接費は各組へ直課、組間接費は配賦。

等級別:同種だが大きさ・品質が異なる製品。等価係数×生産量=積数の比で完成品原価を按分する。

⚠️ 仕損・減損の処理

仕損(不良品)・減損(材料の消失)が正常な範囲なら、その費用は良品の原価に負担させる。

⚠️ 発生点で負担先が変わる
終点発生:完成品のみ負担。
始点・平均的発生:完成品と月末仕掛品の両方が負担。
異常仕損・減損費は非原価項目(良品に含めない)。

計算方法には、減損量を無視して自動的に良品へ負担させる度外視法と、別個に計算する非度外視法がある。

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標準原価計算・直接原価計算・CVP
標準原価と差異分析・直接原価計算・損益分岐点分析
🎯 標準原価計算と差異分析

あらかじめ定めた標準原価で計算し、実際原価との差異を分析して原価管理に役立てる。

✅ 差異の分解
直接材料費差異=価格差異+数量差異。
直接労務費差異=賃率差異+時間差異。
製造間接費差異=予算差異+能率差異+操業度差異(三分法)。
数量差異 = 標準単価 ×(標準消費量 − 実際消費量)
時間差異 = 標準賃率 ×(標準作業時間 − 実際作業時間)
⚠️ 有利差異・不利差異
標準>実際 → 有利差異(貸方)。標準<実際 → 不利差異(借方)。不利差異は原則売上原価に加算

記帳方法は、仕掛品を実際原価で記入するパーシャル・プランと、標準原価で記入するシングル・プランがある。

💡 直接原価計算

原価を変動費と固定費に分け、変動製造原価のみを製品原価とする(固定製造原価は期間費用)。内部管理目的の方法で、制度上の外部報告は全部原価計算による。

貢献利益(限界利益) = 売上高 − 変動費
営業利益 = 貢献利益 − 固定費
✅ 全部原価計算との違い
在庫が増える期は、全部原価計算だと固定費の一部が在庫に繰り延べられ利益が大きくなる。両者の利益差は固定費調整で一致させられる。
📉 CVP分析(損益分岐点)

売上・原価・利益の関係を分析する。損益分岐点は営業利益がゼロ(貢献利益=固定費)となる点。

貢献利益率 = 貢献利益 ÷ 売上高 (変動費率 + 貢献利益率 = 1)
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ 貢献利益率
目標利益達成売上高 = (固定費 + 目標営業利益)÷ 貢献利益率
安全余裕率 = (売上高 − 損益分岐点売上高)÷ 売上高
⚠️ 動きの向き
固定費↑ や 変動費↑(貢献利益率↓)→ 損益分岐点売上高は高くなる。販売単価↑ → 損益分岐点は低くなる
まず貢献利益率を出す → 固定費÷貢献利益率で損益分岐点。CVPはこの流れが基本!
確認テスト(仕訳)
代表的な仕訳をチェック。答えを隠して考えよう
🎯 次のステップ
531問の一問一答で総仕上げ → 簿記2級 一問一答クイズ(全11章531問)